2018-10-04

反グローバリズムの潮流(イタリア新政権は来年ベーシックインカム導入!?)

無題前回の「反グローバリズムの潮流(イタリアの反EU新政権はEUと互角にわたりあっている)」では、世界的に反グローバリズム勢力が拡大していることから、イタリアがEUと互角に渡り合っていることを紹介しました。その後、イタリア新政権の政策はどうなっているでしょうか。

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イタリア新政権は、EUが定めている財政規約を無視して、ベーシックインカムや減税を実現することを公約にして政権を獲得しました。政権獲得後も国内の旧勢力や、EUからはEUの財政規約を守るよう、何度も恫喝され、さらに市場では国債も値下がりし、苦しい状況に追い込まれていました。イタリア国内でもトリア財務相や、マッタレッラ大統領は既成勢力側の立場で、政権の動きに反対してきました。

そんな中、9月27日連立政権内で、年間2.4%の財政赤字目標が合意されました。これはEUが主張し、イタリア新政権のコンテ首相、トリア財務相、さらにマッタレッラ大統領も支持していた2%以内という数字を大きく超える目標でした。

EUにはイタリアの予算案を否決する権限があり、さらに市場ではイタリア売りが加速しており、EUからのイタリアに対する攻撃も厳しさを増しており、予断を許しませんが、上手く進めば、来年にはイタリアでベーシックインカムが本格的に始動することになります。

10月中旬にはEU加盟各国の予算案が出そろうようです。イタリアの予算が承認され、ベーシックインカムが実現するかどうかで、EUにおけるグローバリズム勢力と反グローバリズム勢力の力関係を推し量ることが出来、今後の情勢から目が離せません。

 

■イタリア副首相:強硬な戦術を再び行使も、EUとの予算巡る議論で2018年8月9日

イタリア政府は、難民問題で欧州連合(EU)から譲歩を引き出すために使った強硬な戦術を、これから行う予算についての協議でも使う考えだ。ディマイオ副首相が述べた。連立政権はEU財政規律に抵触せずに来年度予算にフラット税制と最低所得保障を盛り込めるだけの柔軟性を確保したい考えだと語った。EUが財政赤字の算出方法を変更すれば、規律に抵触することなく計画を実行できると示唆した。

同副首相は「これらの措置を導入できるだけの裁量余地を確保するため、こうした改革についてEUと話し合いたい」とした上で、「難民問題の時と同じことで、EUと衝突するのではなく、率直な議論をすればよいのだ」と語った。

■イタリア:サルビーニ副首相が野心的予算から一歩後退2018年9月5日

「同盟」を率いるサルビーニ副首相はインタビューで、政府は予算について3年間の時間枠を想定して作業をしており、直ちに何もかもをしようとはしないと語った。同盟の主要な公約である一律課税についても遅らせる用意があるとメッサジェロ紙が報じた。国営放送RAIとのインタビューでは「他者から課せられた制約の範囲内にとどまりつつ、イタリア国民との約束を果たしていきたい」と述べた。

■イタリアポピュリズム政権100日 来年の予算編成ばらまき公約撤回せず 国債市場は乱高下2018年9月7日

第一与党「五つ星運動」のディマイオ副首相兼経済発展・労働相は、今月2日に「最低所得保障は来年始めねばならない」と、看板公約の実行を明言した。働かなくても1人当たり月780ユーロ(約10万円)を支給する公約は、総選挙で五つ星が掲げた貧困層支援策の目玉だった。第二与党「同盟」のサルビーニ副首相兼内相も、公約の大幅減税について、「国民との約束は守る」と断固実行する構えだ。財政赤字が拡大するとの懸念から、イタリアの10年物国債利回りは8月末に3%を超えた。

欧州系格付け会社のフィッチ・レーティングスは先週、財政懸念を理由に同国の格付け見通しを「安定的」から「弱含み」に引き下げた。するとサルビーニ氏は今週になってメディアで「財政赤字は国内総生産(GDP)比3%を超えることはない」と発言し、軌道修正を図った。一方で、ばらまき公約をどう財政規律に適応させるかの具体案は示していない。

■イタリア副首相、最低所得保障に意欲-財務相辞任要求の報道も2018年9月12日

ディマイオ氏は11日遅く「最低所得保障を実施するか、さもなければ政府にとって深刻な問題が生じることになる。われわれの目標は約束を守ることだからだ」と語った。イタリアのANSA通信は、五つ星が最低所得保障を実現させるため来年の予算で最低100億ユーロを要求しており、それが確保できなければトリア財務相の更迭を模索する意向だと伝えた。だが五つ星は報道を否定。ボッティチ上院議員は「最低所得保障はわれわれの看板公約であるから閣内で議論があるのは事実だ」としつつ、「この問題でトリア財務相が辞任したり政権崩壊につながったりするとは考えられない」と語った。

12日の欧州債市場でイタリア債は2日続落し、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.96%。先月には3.2%前後に達していたが、トリア財務相が各党の公約と欧州連合(EU)の財政基準を折り合わせる姿勢を打ち出して以来、低下していた。

■イタリア、赤字増やしてでも歳出拡大認めるべき=ディマイオ副首相2018年9月20日

ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」を率いるディマイオ氏は「公約を守るために2、3年も待つことはできない。財政の目標とは、市場を安心させることではなく、イタリア国民の生活の質を改善することだ」と語った。同時にトリア経済・財務相に「全幅の信頼」を置いているとも強調した。

政府筋によると、トリア経済相は来年度の財政赤字を対国内総生産(GDP)比で2%以内に抑えたい意向。一方、複数の関係筋によると連立与党は赤字比を2.5%まで容認すべきと主張している。

■イタリアへの信頼つなぎ留める予算編成へ、赤字2%超えない-首相2018年9月20日

コンテ首相は、19年予算の単年度財政赤字が国内総生産(GDP)の2%を超えることはないと言明。「政府は国民の必要に応える思い切った予算、信頼に足る予算を編成する。われわれは投資家にイタリアに資金を投じてほしいと考えており、そのためにも市場にとって信頼できる存在でなければならない」と述べた。

イタリアのポピュリスト政権内では、反移民の右派政党「同盟」の書記長を務めるサルビーニ副首相兼内相と、反エスタブリッシュメント(既存勢力)政党「五つ星運動」の党首であるディマイオ副首相兼経済発展相が、選挙公約の実行に必要な財源の確保を争っており、コンテ首相は支出計画をEUの財政基準内に抑える闘いを強いられている。

■イタリア政府、引き続き債務抑制に取り組むべき=欧州委員2018年9月20日

EU欧州委員会のモスコビシ委員(経済・財務担当)はイタリア政府に対し、無駄の多い支出を削り、成長と生産を刺激するための投資とインフラに優先順位を付けることで、債務の抑制に引き続き取り組むよう求めた。

イタリアは他のユーロ圏諸国と同様、来年の予算案を10月半ばまでにEUに提出する必要がある。欧州委はEUのルールに沿っていないと判断すれば予算案を拒否することもできるが、これまでそうした権限を行使したことはない。

■イタリア新政権、試される結束-ブラックロックも予算編成に注目2018年9月27日

反エスタブリッシュメント(既存勢力)政党「五つ星運動」の党首であるディマイオ副首相兼経済発展相と、右派政党「同盟」の書記長を務めるサルビーニ副首相兼内相は、財政拡大が予算でどこまで可能かを巡りトリア財務相と対立し、数週間にわたり緊張が続いた。成長率と債務、財政赤字の目標に関する最終決定は、コンテ首相がニューヨークで開かれた国連総会から帰国するのを待って行われる。

■イタリア政府、19年財政赤字目標をGDP比2.4%で合意-副首相2018年9月28日

イタリア政府は2019年の財政赤字目標を国内総生産(GDP)比2.4%に設定することで合意した。連立与党の一角「五つ星運動」の党首であるディマイオ副首相は別途、政府が貧困撲滅に向けた最低所得保障(ベーシックインカム)を実施するための予算100億ユーロ(約1兆3200億円)を盛り込むことで合意をまとめたと表明した。このほか、退職年齢を引き上げた先の年金改革の巻き戻しや雇用センター改革、銀行危機被害者向けの15億ユーロの基金新設などの措置も政府に承認された。今回の決定は、欧州連合(EU)加盟国の間で台頭しつつあるポピュリズムの動きにとって勝利を意味する一方、イタリアの多額の公的債務を巡る投資家の懸念などにも影響を及ぼすことになりそうだ。

EUの最初の反応はネガティブだった。EU当局者はGDP比2.4%ではイタリアが義務に違反することになると述べ、同国政府が1.9%を目指す方針をこれまで示唆していたと指摘した。

トリア財務相は政府協議で打ち出された2.4%の赤字目標に合意した。イタリア紙ソレ24オレによると、マッタレッラ大統領は辞任の用意があると報じられていたトリア財務相に電話で現職にとどまるよう勧めたという。

■イタリアのディマイオ副首相、予算案巡り強硬姿勢「一歩も譲らず」2018年10月3日

イタリア政府は前週、向こう3年間の財政赤字を対国内総生産(GDP)比2.4%と、前政権の公約の3倍に設定した。これを受け、市場では動揺が広がったほか、欧州委員会からは批判や再考を求める声が上がった。「五つ星運動」党首であるディマイオ氏はRTLラジオに対し「われわれは2.4%目標を撤回するつもりはない。1ミリたりとも引き下がらない」と言明。その上で、フランスやドイツは「間違いなく」イタリア政府の崩壊を望んでいると語った。

ルクセンブルクで開かれた域内財務相の会合では、イタリアの代表であるトリア経済・財務相が欠席する中、イタリアに財政規律の順守を求める声が相次いだ。五つ星運動と連立を組む「同盟」党首のサルビーニ副首相は「ユンケル委員長を初めとするEU高官らの発言や脅しがイタリア・ドイツ国債の利回り格差を広げ続けている。われわれはイタリアに危害を加えたい連中らに対し、補償の要求も辞さない」とした。

■イタリア:2020、21年の財政赤字目標引き下げ-EUに一定の譲歩2018年10月4日

イタリア政府は3日、2019年の財政赤字目標を対国内総生産(GDP)比2.4%とし、20年と21年には同比率を引き下げる方針を表明した。20年に同比率を2.1%、21年に1.8%に引き下げることを目指す。欧州連合(EU)に一部譲歩する形となった。EUはイタリアのトリア財務相に対し、連立与党が要求する歳出予算を抑制するよう圧力をかけていた。

イタリア連立政権の財政政策を巡る同国とEUの争いは、イタリア国債相場を欧州債務危機のピーク時以来の低水準に押し下げていた。イタリア10年債利回りは2日、14年以来の高水準で取引を終了した。その後、イタリア政府のEUへの譲歩が漏れ伝わったことから、14ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。

List    投稿者 dairinin | 2018-10-04 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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