2014-07-31

今の中国を知る2~国の債務状況について~

地方債務拡大

みなさん、こんにちは。

シリーズ「今の中国を知る」第2回目の記事です。

前回の記事は、中国のGDP・輸出入・外貨準備高の状況について紹介しました。

今回の記事では、中国の債務状況について紹介します。

中国の経済状況はGDP上昇に反して、債務が膨れ上がっています。

続きをどうぞ

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■中国の債務は2150兆円に膨らむ見通し

3月6日(ブルームバーグ):中国指導部が2014年の経済成長率 目標を引き下げなかったことで、同国の21兆ドル(約2150兆円)の債務がさらに膨らむとの観測が高まっている。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)と野村ホールディングスのアナリストは、中国当局は金融政策の緩和が必要となると指摘。李克強首相は5日開幕の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、14年の成長率目標を昨年と同水準の7.5%と発表し、「適切」な与信の伸びを目指すと表明した。

中国指導部はシャドーバンキング(影の銀行)や08年の景気てこ入れ策を受けて膨らんだ地方政府債務の抑制に取り組んでいる。短期金利 が上昇し、高利回りの投資商品や社債のデフォルト(債務不履行)の懸念が高まる中、李首相は成長支援を進める方針だ。

ブルームバーグより引用しました。

 

■債務の高い部門は、一番目に企業部門、二番目が政府部門(地方政府)

2013年12月に政府系シンクタンクの中国社会科学院が、経済全体でみた債務の総規模は2012年末時点でGDPの215%に達したと発表。

債務の総規模は111.6兆元(約1860兆円)であり、債務の部門ごとの内訳は、企業部門58.7兆元、政府部門27.7兆元(うち地方政府債務19.9兆元)、家計部門16.1兆元、金融機関発行9.1兆元である。

(株)日本総合研究所 中国経済展望 2014年2月より引用しました。

 

■中国政府は借金まみれである。公的債務は日本・米国と比べてGDP比は22%と低い(中国政府発表)が、地方政府の債権が含まれていない。しかも地方政府の資金は、迂回融資も含まれている(GDP比の25%が該当する)

 

借金に頭を悩ます習近平氏 Photo:AFP=Jiji 大手格付け機関による中国の格下げが相次いでいる。4月9日にフィッチが中国国債の信用格付けを「AAマイナス」から1段階引き下げて「Aプラス」にしたのに続き、4月16日にはムーディーズが中国国債の格付け見通しを「ポジティブ(強含み)」から「安定的」に引き下げた。

IMFによると、中国の公的債務のGDP比率は昨年末で22%にすぎない。日本の236%、米国の107%という財政状況に比べ、格段に健全であるはずの中国の国債が、なぜ格下げされたのか?

じつは中国政府が公表する公的債務には、地方政府の債務は含まれていない(日本や米国は地方自治体分も含めて公表)。だが、中国の地方政府は借金まみれなのだ。

中国は共産主義体制のため、地方政府が独自に債券を発行したり銀行融資を受けることは禁止されている。

しかし、抜け道もある。

「地方政府が資金調達のための特別会社を設立し、その特別会社から資金を借りる仕組みが全国的に広がっている。いわば、トンネル会社を通じて資金調達する『迂回融資』にほかならない」(大手商社の中国アナリスト)

このトンネル会社は「融資平台」と呼ばれ、融資平台を経由した迂回融資は少なく見積もっても中国のGDPの25%に上ると見られている。

だが、実態は不透明。中国審計署(会計検査院)は、地方政府の隠れ借金を約11兆元(約150兆円)と試算するが、中国のシンクタンクの推計では約15兆元に上る。「20兆元を超える」と公言する元政府要人もいるほどだ。こうして借り入れた資金が、のきなみ焦げ付いている。

「地方政府は調達した資金で過剰なインフラ投資を行っている。たとえば中国には80の空港が建設されたが、約7割は赤字」(前出・アナリスト)

中国の隠れ借金はこれだけではない。急ピッチで進める鉄道建設の債務や、日本以上の少子高齢化が進む中での年金債務もある。これら借金の総額はGDPの100%を超えるとの見方もある。

「次の世界的な債務危機は中国が発火点になる」(市場関係者)という予想もあるほど。

日本国債の危機が盛んに言われるが、実態が不透明な分、中国の危機のほうがより深刻かもしれない

週刊文集WEB、じつは借金まみれ中国政府の厳しいフトコロ事情より引用しました。

 

■地方政府は、トンネル会社=融資平台から受けた融資を返済などまったく念頭にない。

 

地方政府は平台を通じる融資を第二の予算ぐらいにしか考えておらず、平台が商業銀行から受けた融資を財政資金とまったく同じ感覚で支出しており、返済などまったく念頭にないと指摘する知り合いの中国の学者もいる。そうであれば、一旦不動産価格が下落し始めると、容易に不良債権化するおそれを孕んでいる。

大和総研グループ、中国「不動産バブル」の火種、地方投資会社の債務-異なる発表数値の裏側より引用しました。

■■まとめ■■

中国の経済力を示すGDPは世界第2位となり、経済が上向きの状況もありますが、

債務状況は約2150兆円と膨れる状況である。

債務は企業債務につづき公的債務の割合が多く、公的債務の中でも地方政府の債務が多い。

これらの調査は民間シンクタンクの調査で明らかになっているが、中国政府が発表している公的債務には地方政府債務が含まれていないため、実態がみえない。

地方政府の資金は迂回融資の疑惑もあり、資金調達にはからくりがある。実態の地方政府の債務は計り知れないことが読み取れる。

今後は、地方政府のデフオルトも考えられる。

 

次回も、中国の知るシリーズを紹介しますので、お楽しみに♪

List    投稿者 dairinin | 2014-07-31 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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